先日、友人の奥様からのご紹介もあり、金津創作の森で開催されている「長坂真護」さんの個展を訪れました。
作品の前に立つと、アートを通じて社会のリアルを突きつけられるような緊張感があり、同時に、その“痛み”や“悲しみ”すら抱きしめながら未来を照らそうとする、静かな温かさが伝わってきました。



正直なところ、これまで私はアートとは無縁で、生きてきた40年間でここまで心を動かされた経験はありません。
しかし、40歳を迎える今だからこそ、作品に込められた「問い」や「痛み」が、自分自身の生き方の延長線上に重なって見えたのかもしれません。
ただ鑑賞するだけではなく、価値観が更新されていく感覚を味わいました。
真護さんが掲げる「サスティナブル・キャピタリズム」。
それは、アートという表現を通じて経済・文化・環境を循環させ、社会に良い連鎖を生み出すという思想です。
作品と向き合っていると、それが単なる理念ではなく、“生き方そのもの”として貫かれていることが伝わり、胸が熱くなりました。
特に心を揺さぶられたのは、「誰かの痛みを見捨てない姿勢」。
美しさだけを提示するのではなく、見て見ぬふりをせず、問題と真正面から向き合い、表現へと昇華していくその覚悟に、深い敬意を覚えました。
アートはただ鑑賞するものではなく、“社会を変え得る力そのもの”だと感じる瞬間でした。
そして作品と向き合う中で、私たちが提唱する「サスティナブル・モビリティ」の考え方にも、静かな重なりを見つけました。
車の価値を永く活かし、循環させ、社会へ還元する。
その姿勢は、規模も表現方法も違いながら、真護さんが示す「持続可能な価値の循環」と同じ方向を向いているように感じ、背筋が伸びる思いでした。
今回の個展は、「価値とは、創って終わりではなく、巡らせていくもの」という本質を改めて心に刻む時間となりました。
私にとって、まさに衝撃と感動、そして深い学びが交差する特別な機会でした。
株式会社 浅穂
代表取締役 淺田規文



金津創作の森は紅葉が綺麗でした。
個展を終え、アートに感化され、夕日を撮りに三国へ。
12月1日、娘と金津神社へ恒例のお朔日参り。










